声明(しょうみょう)公演in国立劇場

声明(しょうみょう)
声明(しょうみょう)とは、仏教儀式において僧侶が唱える声楽を指すそうです。(浄土真宗の声明真宗高田派本山専修寺の「報恩講式」 独立行政法人日本芸術文化振興会発行より)真宗の私達の一番大切にしています行事の報恩講(お七夜)でのお勤の「式文」拝読も語り物として後世の浄瑠璃音楽の祖型をなすもののようです。平素はお勤めとしか思っていないものを声明公演として、妙華寺の関東のお同行様にお声をかけさせていただき、一緒に国立劇場で鑑賞する機会を得ました。
本堂でのお勤めでは、ご本尊(親鸞聖人)に向かっての讃嘆ですので後ろの大間(だいま)にいる私達は、ご法主殿の後姿を拝見しながらのお勤めですが、公演の舞台では、観客の方に向かっての「式文」拝読です。ご法主殿、出演される法中(ほっちゅう)様が観客に向かって着座されている姿を拝見できるのは、今回の公演の機会しかないと思いました。
舞台両脇の面に、お勤めされている文言が紹介されながらの聴聞も公演ならではのことです。本堂での報恩講(お七夜)では味わえない形で「報恩講式」を聴聞できる機会に恵まれましたことに感謝しています。
帰りのバスの車中で声明公演を鑑賞されました小田原のご高齢の方(高田派のご門徒様とは違います)は、昨年津市の専修寺にお参りされたり栃木県の本寺へも行かれたりと高田派にご興味を持たれて、「声明公演」で初めて「報恩講式」をお聞きされ「良かった」との声をいただきました。また西本願寺の寺族の方からは終わってから本願寺の「報恩講式」とは「読み方」が違うことを教えていただきました。


声明公演の始まる前の午前中は東京のお同行様に、6月にできた東京ミッドタウン日比谷を案内していただき、続いて創業150年の稲庭うどん店で昼食をいただいて東京の今昔も合わせて感じることができました。