「未来の住職塾」と私

「未来の住職塾」と私
3年前に「未来の住職塾」を受講しました。その時に娘に話をしたら、「もう住職やん」と言われました。確かに住職になってはいたけれどこれまでお寺のこと学んでいたか?気になっていました。宗派の勉強会や講義で教義のことは勉強するけれど、お寺の運営や、お寺の価値についてはほとんど取り上げられることはなかったようなことで受講にいたりました。

私は京都クラスに所属して5回の学びに参加しました。私のクラスは、石川県や徳島県、愛媛県、兵庫県、滋賀県、三重県と地元京都のお寺以外の方のほうが多く遠方から熱心に受講をされていました。年代も宗門も違うのですがそこに集う僧侶には今のお寺の状況にそれぞれの危機感があり、真剣に取り組みを考えている方々ですので、話される内容に熱い思いを感じることばかりでした。毎回の講義では、聞くばかりでなくワークもありグループで取り上げる視点も違うことで自分以外の考えや視点を学ぶこともでき大変有意義でした。最後の講義はそれぞれのお寺の「寺業計画書」の発表で、講師や受講生からの質問や指摘が叱咤激励のように感じました。

受講して何が変わったか。現代の生活スタイルで可能になったことかもわかりませんが、お寺をもっとよくしたいと思う仲間といつも顔を合わすわけではないけれど全国でそれぞれのお寺で活動をしながらつながっている感覚はこれまで経験したことがありませんでした。卒業生の集い(サンガの集い)も開催され新たな刺激をいただく機会もありがたいことです。
妙華寺としてはお寺の使命が明確になったことや、お寺の現状をお同行様の目線で考えるようになったこと、外部のアンケートにてお寺の見えない価値を知り得たことなど、「未来の住職塾」の学びを通じて、私自身の意識の変化が一番変わったことと思います。お寺のことをもっとよくしたいと思うことは、お同行様や地域の方々との関係をよくしたいと思う活動につながっていくことになります。
2月は、4月から開講の「未来の住職塾」の一日体験教室が各地で開催されています。今年でもう5期生の募集と思うと全国に益々同じ志をもった僧侶が増えるのが楽しみであります。

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