ひとくち法話

法脈(ほうみゃく)
わが高田派を「法脈」の教団といっています。法脈とは、真宗の教え(法)を「一器の水を一器に移す」ように、正しく継承していくことを第一義とする教団という意味です。
親鸞聖人は栃木県高田に念仏道場(一光三尊仏のお寺)を建立され、ここを拠点にして布教に専念されました。京都に帰られてからは直弟子の真仏上人(しんぶつしょうにん)(第2世)、顕智上人(けんちしょうにん 第3世)が高田教団を相承されました。そして、本山を一身田に移された真慧上人(しんねしょうにん)(第10世)は御書の中で、「肝要は、阿弥陀如来の願力不思議を聞きえて、名号(みょうごう)を唱うべきなり。これ相承直説(しょうじょうじきせつ)なり」と他力信心のこの一点を押さえてご教示なさいました。
この真慧上人については、「証拠の如来」のお話(第42話参照)があります。訳あって正しい真宗の教えを比叡山で講義されたとき、上人を『親鸞聖人の再来ではないか』と全山の僧侶が讃歎されたといいます。
また、堯朝上人(ぎょうちょうしょうにん)(第15世)が幕府の命令に抗して宝法物を死守された事件も、法脈の伝統を天下に示された尊い歴史でもあります。
このような歴代上人の法脈教団としてのお導きは、現在のご法主(第24世)にも受け継がれ、「ひろめよう 念仏のこえ」「深めよう 恭敬(くぎょう)のこころ」と戴くばかりです。
弥陀の本願信ずベし 本願信ずる人はみな
摂取不捨(せっしゅふしゃ)の利益(りやく)にて 無上覚(むじょうかく)をばさとるなり 『正像末和讃 夢告讃』より
※「ひとくち法話」真宗高田派本山より

※現在は、第25世ご法主です。

 

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