ひとくち法話

―真宗の教え―
仏説無量寿経(ぶっせつむりょうじゅきょう)
親鸞聖人(しんらんしょうにん)は、お釈迦(しゃか)さまが説かれたたくさんのお経の中から、次の3つのお経を「浄土の三部経」といって大切にされました。
◎仏説無量寿経(ぶっせつむりょうじゅきょう)
◎仏説観無量寿経(ぶっせつかんむりょうじゅきょう)
◎仏説阿弥陀経(ぶっせつあみだきょう)
この三経のうち、とくに『仏説無量寿経』を「真実の教」とお示し下さいました。
このお経には、すべてのわたしたちを苦悩の境界から救うのだという「阿弥陀仏」の大きな慈悲とお念仏のおはたらきが説かれています。
阿弥陀仏は自ら「南無阿弥陀仏(なもあみだぶつ)」と名告(なご)り、私たちに救いの道を開いて下さいました。

この心を私たちの親しんでいるご和讃に
生死(しょうじ)の苦海(くかい)ほとりなし ひさしくしづめるわれらをば  弥陀(みだ)の悲願(ひがん)の船(ふね)のみぞ のせてかならずわたしける  『高僧和讃龍樹讃第7首』 とうたわれています。
生きているということは、そのまま苦海の中にあるのです。その中に沈みあえいでいる私たちは弥陀の悲願の船(阿弥陀仏の本願)以外に救われる道はないのです。
人間の根源的な救いが南無阿弥陀仏であると教えてくださっているのが『仏説無量寿経』です。

※ 「ひとくち法話」 真宗高田派本山より

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